一般財団法人 鎌倉病院

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リハビリテーション科のご案内

鎌倉病院のリハビリテーション科は、地域に根差したリハビリテーションの提供を目指しております。
骨、関節、筋肉、靭帯、神経などにより何らかの障害をきたした患者さんに対し、評価を行い、専門スタッフがリハビリテーションを行います。
機能改善や障害予防、ホームエクササイズ等、一人一人の症状・生活にあわせた専門的なリハビリテーションをご提供いたします。

当院の地域包括ケア病棟では、リハビリテーションが必要とされる患者様に対しては、 医師の指示のもと「在宅復帰」を目標に患者様の早期回復を目指し、リハビリテーション科一同で取り組んでおります。
令和5年度の実績(令和5年4月~令和6年3月)では、在宅復帰率約96.3%となっており、一人でも多くの患者様が自宅へ復帰できるよう今後とも努めてまいります。
当院では、リハビリテーション目的での他院からの紹介入院なども積極的に受け入れております。

鎌倉病院の在宅復帰率

令和3年度 95.9%
令和4年度 92.9%
令和5年度 96.3%

リハビリについて

外来では骨折や腰痛・五十肩(肩関節周囲炎)・変形性関節症・ヘルニア・スポーツ傷害などの整形疾患を中心に、入院では上肢や下肢などの術後早期ならびに腰椎圧迫骨折や骨盤骨折等の保存療法のリハビリテーションを退院後の外来フォローまで一貫して提供しております。
各スタッフが患者様の親身になり、最善の方法を追求しながら常に真剣に取り組んでおります。また若いスタッフが多い事もあり、明るく元気な雰囲気のリハビリテーション室となっております。

歩行練習や、ベッド上での筋力トレーニングなどの運動療法を行うスペースとなっています。

超音波治療や低周波治療、温熱治療など各種物理療法機器も取り扱っています。
*医師の診断により施術できますので、まずはお気軽に整形外科専門医師にご相談ください。

術後のリハビリについて

変形性膝関節症や変形性股関節症、肩の腱板損傷などの手術を多く行っております。手術目的で入院となった場合、まずリハビリテーション科の理学療法士、作業療法士が関節の曲がり具合や筋力、歩き方などのチェックを行います。手術後は翌日からリハビリテーションを開始し、退院まで機能訓練や日常生活動作訓練を行っていきます。退院後は、外来でリハビリテーションを実施していくことが可能です。最大で、術後約5ヶ月リハビリテーションを受けることができます。当院では手術前から退院後のフォローまで、基本的には同じ理学療法士、作業療法士が一貫して担当することとなっているため、安心してリハビリテーションを受けることができるのが特徴です。

理学療法

理学療法は脳卒中や高齢者の慢性疾患、整形疾患などの病気や傷害によって生じる機能や生活動作における様々な問題に対し、日常生活でおこなう基本的な動作(寝返り、起き上がり、立ち上がり)や「歩く」、「階段を上る、降りる」などの動作の練習を患者様の状態に合わせて、個別に実施しています。リハビリで出来るようになった動作が、病棟そして在宅生活でも行えるように病棟看護師と連携して、指導しています。また、当院では膝関節や股関節の手術をされる患者様が多いため、超音波などの物理療法も取り入れ、リハビリを行っています。

作業療法

作業療法とは、身体または精神に障害のある方に対して、生活していくために必要な動作や社会に適応するための筋力の回復を目指し、治療を行います。
その治療手段の1つとして、様々な作業や手工芸を用いる事が特徴です。 当院では主に、腕や手指の関節の動きや筋力、手指の細かい動きなどの回復を図り、 できる限り身の回り動作が自立するよう目指します。

在宅復帰に向けてのリハビリ

患者様により安全な日常生活を送っていただけるよう、患者様に合った装具の作成、日常生活に必要なすべての動作(歩行訓練、階段訓練、床上動作訓練、職業訓練、買い物などの外出訓練、調理訓練、掃除、洗濯、自動車)を訓練させて頂き、身体の機能回復を促し、残された能力を最大限に伸ばします。


○家族カンファレスの開催
在宅復帰にあたり、患者様、ご家族に当院のスタッフから今後の方針・目標についてお話させて
いただきます。 またご自宅で安全に生活するための自宅改修箇所(手すりや昇格機の設置など住
宅改修について)のアドバイス等、ケアマネージャーと連携をとって介護保険を活用しながら行っ
ています。

○チーム医療
家族カンファレスとは別に、医師、看護師、医療ソーシャルワーカー(相談員)・理学療法士・作業療法士など関係者が集まり、患者様の治療方法や在宅復帰後の生活を見据えたリハビリを検討しています。

物理療法

ホットパック 皮膚や表層(皮膚に近い部分)の組織を温めて、痛みを和らげます。
低周波 体に電気を流すことで筋肉を縮めたり緩めたりし、筋ポンプ作用が働き、血流の流れを促進します。
筋力強化の補助としても利用します。
超音波 血流の改善により痛みを和らげたり、浮腫を軽減します。

現在のスタッフ構成(令和6年4月1日現在)

理学療法士:11名
作業療法士:1名
クラーク:1名

リハビリテーション科は現在13名在籍(令和6年4月1日現在)しております。
当リハビリテーション科はスタッフ間のコミュニケーションが多く、情報共有や相談しやすい環境を心がけております。
新入職者に対してはプリセプターを設けることや、リハビリテーション科内の勉強会や外部研修への経費支給など、学ぶことに対しての支援も充実しております。
リハビリテーション科一同、患者様のニーズや機能面・ADL面に着目したリハビリテーションを提供し、入院であれば早期離床・早期自宅復帰、外来であればQOL向上を目標に取り組んでおります。
また、スタッフが安心して産休・育休を取得できる体制となっております。

運動療法

運動療法とは実際に体を動かして行うもので、機能低下の予防や機能障害の改善のために実施されます。
幾つかの代表的な運動療法をご紹介いたします。

関節可動域
運動
ギプス固定などにより長時間関節を動かさない状態が続くと、関節は硬くなります。
こういった関節の動きを改善させるのが関節可動域運動です。
筋肉増強運動 長時間手や足を動かしていないと、筋力が弱くなります。こういった関節の動きを改善させるのが筋肉増強運動です。
この際、患者様の状態(全身状態、疾病の治癒の程度、年齢、性別など)が十分考慮して行われます。
基本的動作
練習
怪我や病気によって、普段何気なく行っている動作が出来なくなることがあります。
その中で「寝返る」「起き上がる」「座る」「立つ」「歩く」など、基本的な動作の練習をするのが基本的動作練習です。多くは先程述べた運動療法と合わせ、患者様の現在使える機能を最大限に活かして練習が行われます。回復までの期間や障害が残存している場合等は、杖・装具等が処方されて、使い方の練習も併せて行われます。
また、必要な場合にはご家族への介助方法の指導も行っております。